以前に台湾の北京語の中の日本語についてお話をしました。
中には本来の日本語から台湾でローカライズされて、あれっ、と思うようなものもあると紹介させて頂きました。
さて、今回お話させて頂くのは台湾の北京語の中の英語です。
北京語の中で外国人にとって分かりにくいものの1つは固有名詞ではないでしょうか。
例えば国名であれば、日本は「りーべん」(漢字は同じです)、アメリカは「めいぐおー」(美国)、イギリスは「いんぐおー」(英国)などはよいのですが、例えば以下の国名はなんでしょうか。
1. 挨及(あいじー) 2. 希臘(しーらー) 3.柬埔塞(じぇんぶーさい) 4.秘魯(みーるお) 5. 文萊(うぇんらい)
正解は次の通りです。
1.エジプト 2. ギリシャ 3.カンボジア 4.ペルー 5.ブルネイ
何が語源なのか分かりませんが、初めて聞いたときにはまったく分からず、友人がエジプトに行くというのを聞いて、なんで彼は愛知県へ行くことをそんなに楽しみにしているのだろうと思っていました。。。(あほですねー。)
英語の人名も台湾の北京語になると、語源は間違いなく英語なのに急に分からなくなることがあります。
前の会社では同僚たちは皆英語名をもっていたのですが、私が台湾に着たばかりのときは、台湾人同士が一体誰を呼んでいるのか分からないこともありました。
私がわからなかった例としては以下のようなものがあります。皆さんは如何でしょうか。
1.たんむー(湯姆) 2.だーうぇい(大衛) 3.ちゃお(喬) 4.だいびー(黛比) 5. めいだー(美徳)
正解は
1. トム(Tom) 2. ディビット(David) 3. ジョー(Joe、通常は一文字だと発音しにくいので「しゃお(小)」を前につけます) 4. デビー(Debbie) 5. マッド(Mad、Madisonの短縮形)
中でも変てこに感じられるのが、ジェニファー(Jennifer)が、台湾の北京語では『ざんにほー』(詹妮弗)になることです。
これには中国語圏の大陸の人やシンガポール人も首を傾げてしまいます。
(気持ちとしては無理をすれば『ざんにほー』がジェニファーだとなんとなく分かるのですが。)
折に触れて色々な台湾の友人たちに「ジェニファーは台湾ではどうして『ざんにほー』なの?」と聞いていたのですが、過去何年間、答えてくれる人はいませんでした。
それ最近ようやく答えが見つかったのです!
「『ざんにほー』は台湾語の『此呢好!』(じぃあにほー)と音が似ているでしょう。」
台湾語の『此呢好!』(じぃあにほー)は「こんなにすごいの!」という意味です。
そういえば台湾のお買い物番組で、男女のペアが出てくると、女性はしばしば「ジェニファー」という名前で、男性の方は、
「うわー、ジェニファー(ざんにほー)、これはすごいよ!!!」
と言っているのをよく耳にします。これは
「うわー、こんなにすごいの!これはすごいよ!!」
と言っているようにも台湾人の耳が聞こえるわけですね。
何年か越しで『ジェニファー』が何故『ざんにほー』になるのか分かり、まさに目から鱗が落ちる感動の思いでした。
(馬鹿馬鹿しいと思われた方、どうも大げさですみません。。。)
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