2020年2月28日金曜日

曽文ダムマラソン ⑤こぼれ話


走り終わった後、預けていた荷物を受け取り体育館で着替えをし、送迎バスの乗り場へ向かいました。時間は午後1:40頃で、最終の送迎バスは2:00です。

片付けを行っている大会スタッフに「請問,接駁車在哪裡搭?」(送迎バスの乗り場はどこでしょうか)と聞きながら、彼らが指差すところを目指して足を引きずりながら歩いていきます。乗り場はそんなに遠くないのでしょうが、たったか歩けないので気持ちは少々焦りました。

ようやく乗り場に近づいてきたと思える時に一人のおばあちゃんに出会いました。「接駁車在哪裡搭?」とこのおばあちゃんに北京語で尋ねると、おばあちゃんは台湾語と日本語をまぜこぜにして一生懸命話してくれます。山の中で日本人に出会い、喜んでくれている様子でした。最後に「バスはあそこ」とおばあちゃんが指差したところへ、日本語で「ありがとう」とお礼を言いながら行きました。

ところが待てどもバスは来ません。そのうちおばあちゃんの息子さんらしい方が顔を出して、私を見て「あっ!」と声を上げます。那是一般公車的公車牌,不是接駁車的!(そこは普通のバスのバス停で、マラソンの送迎バスの乗り場じゃないぞ!)と叫ばれました。そして息子さんが指を指す送迎バス乗り場へ慌てて移動しましたが、時間をみると既に2:05でした……。

少し待っても送迎バスは来ません。愕然としていると、金沢マラソンに参加したというお兄さんが歩いてきます。「あれ、まだ帰らないの?」と言われて、送迎バスに乗り過ごしてしまったことを説明すると、「どこへ行こうとしてる?台南?台南までは送れないけど、玉井までなら送ってあげるよ。」と言ってくれます。山の中のダムのほとりでどうしようかと途方に暮れていた私は、嬉しくて涙が出そうになりました。

このお兄さんは高雄の人で、奥さんと子供たちは玉井の民宿で遊んでいるとのことです。大きな4WDの車で山を下るとマンゴーで有名な玉井の街にすぐに入り、マンゴーかき氷の看板をすり抜けながら、親切にも私を玉井のバスターミナルまで送ってくれました。

高雄のお兄さんに救ってもらい、またも台湾の方々の人情に助けられました。

玉井から台南のバスはことことと心地よく揺れながら進んでいきます。私は眠りにつきました。

曽文マラソンは、完走できたし台湾人の人情にも触れることが出来て、最高でした。満足です。めでたし、めでたし。

最後に大会ビデオを転載します。

 
(出典:曽文ダムマラソン大会フェイスブック)

(出典:曽文ダムマラソン大会フェイスブック)

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本ブログの概要

起業、大学院での活動、在台日本人の生活等を通して色々な角度から見た台湾について、そして台湾から見た日本について、皆さんとお話していきたいと思っています。