台湾への留学に興味がある方々へのご参考のため、引き続き昨年大学院受験の際に書いていました日記をご紹介したいと思います。
○●◎●○ ○●◎●○ ○●◎●○
予備校の講義を受ける(2009年9月20日)
筆記試験に備えて予備校の講義が開催されました。日曜日の朝の9時から午後5時までみっちり筆記試験によく使われる経営管理学の諸分野についての勉強です。
そもそも台湾のEMBAの受験では、日本の大学の2次試験のようにそれぞれの大学で独自の筆記試験があります。反対に欧米のビジネススクールのGMATのような共通試験は全くありません。
この筆記試験は大学によって異なるものの、主要な問題は「ケース分析」とのことです。
(ただ台湾大学の場合は特殊で、「ケース」半分、読解力、論理、数学の選択肢問題が残りの半分です。)
簡単な例では、
「台湾の某コンピューターメーカーでは『EeePC』という小型かつ低価のノートパソコンを市場へ送りこみ相当な成功を収めている。技術革新およびマーケティングの観点から、EeePCの成功の鍵が何であったのかを説明しなさい。またこのビジネスの未来のチャレンジは何か論じなさい。」
というものです。
このケース分析問題で、例えばマーケティングの分析においては、理論(STP、4C、ブルーマリン戦略など)をうまく織り交ぜながら行っていくことが求められるとのことです(少なくとも加点要素となる)。
そこで、このようなケース分析に際して知っておくべき経営管理学の諸理論を鳥瞰するというのがこのコースの趣旨でした。
色々人と話したところ、筆記試験の比率は20-30%と決して高くはないのですが、試験ではどこで何が発生するかわかりませんので、押さえるところはやはり押さえておくべきとのことです。
私もそのように思ったので、決して手を抜くことなく準備をしようと思いました。
ところで、外見から正確な判断するのは難しいのですが、受講者の年齢から言えば30代の人は非常に少なく、ほとんどの方が40代で、50代の方も何人かいらっしゃるように感じました。
また教室の中をよく見ると、男女の比率が半々からもしかすると、女性の方が多い様子です。これは非常に台湾らしいです。
前の会社でも、日本本社は女性が30%前後であると聞いていましたが、台北事務所では半々でした(私が離職当時で、管理職を含むコンサルタント職は男性69名、女性67名でした)。
多少ずれがあるかもしれませんが、今回の受講者も40代が中心で男女半々ぐらいのようです。
さて肝心の講義内容ですが、下記の通りです。
1. 企業概論(マーケティング、生産管理、IT管理、人事管理、財務管理)
2. 管理概論(管理とは、管理者の役割、管理能力、管理機能)
3. 戦略管理(戦略の階層、意思決定方式/スタイル/タイプ、企業成長戦略、ポーター競争戦略など)
分析(SWOT、ポーターの5つの力モデル、アンゾフの成長マトリックスなど)
4. 計画(目標のタイプ、計画の階層、計画のタイプなど)
5. 組織(組織設計のアプローチ、組織の特性、組織の変化、組織構造、組織設計、組織の種類、権限)
6. リーダーシップ理論(リーダーシップの権限、古典リーダーシップ理論、現代リーダーシップ理論)
7. モチベーション管理(S-R反応、古典モチベーション理論、現代モチベーション理論)
8. 統制(統制のタイプ、統制のツール)
9. 変革管理(変革の要素、変革の過程、変革のプロセス、変革への抵抗)
10. 社会責任、組織文化、グローバル環境など
これらの経営学のそれぞれの分野について、過去問を織り交ぜながら、さらさらと見ていきました。
前半は自分も知っているおなじみの内容でしたが、中国語の用語を憶えるために役立ちました。分かっているようでも、意外によく分かっていないものです。
加えてリーダーシップ理論やモチベーション管理なども普段は勉強不足なのため、よい勉強になりました。
ところで休憩時間に、後ろに座っている年齢が上の方から話しかけられました。
後ろの席の方: 君はどこの大学を受けるんだね?
自分: 台湾大学と政治大学を受験する予定です。
後ろの席の方: 若いみたいだけど、職務経験は学校の要件を満たせるのかね?
自分: 一応自分はそんなに若くなくてですね、職務経歴が12年以上あるので大丈夫です。
後ろの席の方: 本当かい?大学を卒業してそんなに経ってないように見えるね。
自分: あらあらお上手ですね。(←結構喜んでいる)
:
等と色々たわいもない話をしながら、名刺交換をすると台湾銀行の幹部のかたでした・・・・・・。
私が子供扱いされたことも非常によく納得できました。
そして、EMBAを受験する方はこのような大企業のお偉いさんが少なくないことに改めて気づかさせられたのでした。
✤✤✤
お手数ですが、カブへの応援のワン・クリックを宜しくお願いします↓。コメントも大歓迎です!
0 件のコメント:
コメントを投稿