2010年7月1日木曜日

台湾の言葉の中の日本語の話3

前回、台湾の台湾語の中で使われる日本語で、意味が本来の日本語から離れてしまった言葉を紹介しました。
今回は日本語にはないクリエイティブな用法をされる、台湾語の中の日本語を紹介したいと思います。
では例によってクイズです。
【問題】 以下の台湾語の意味は何でしょうか。
1.秀逗  2.孔古力  3.阿達瑪
【回答】
1.は北京語読みで「xiu4-dou4」(しぃうどぉう)と発音し、(電子回路など)「ショート」するの意味です。
2.は北京語読みで「kong3-gu3-li4」(こんぐり)と発音し、「コンクリート」の意味です。
3.は北京語読みで「a1-da2-ma1」(あだま)と発音し、「頭」の意味です。
では、実際の用例を見て行きたいと思います。
A. 阿達瑪秀逗! (あだましぃうどぉう!)
頭(脳回路)がショートしている、すなわち彼はいかれている、クレイジーだ、ぷっつんしているの意味です。
B.阿達瑪孔古力! (あだまこんぐり!)
頭がコンクリートである、すなわち頭が固すぎる、転じて頭がおかしいの意味で使われます。
私が台湾に来て間もない頃、台湾人のお客さんが「うちの老闆(らおばん、ボスの意味、台湾では「老板」とは書きません)は『あだまこんぐり』!」と叫んだ後、私が訳も分からずきょとんとしていると、うちのチームの台湾人スタッフが
「彼今日本語で話したんだよ、きちんと返答してあげてよ。」
というのでもう一回何を言ったか言ってもらいました。
「あだまこんぐり!」
それでも分からないのでゆっくり言ってもらいました。
「あ・だ・ま・こん・ぐ・り!」
ようやく意味が分かった私は大笑いしてしまい、周囲は不思議がって聞きます。
「本当は日本語じゃないの?」
「うーん、『あたま』も『コンクリート』も日本語だけど、『あたまコンクリート』は日本では言わないね。それにしてもクリエイティブで面白い言い方だね。」
私がそうコメントすると、「なーんだ、日本ではそういわないんだ」と周囲の台湾人たちはちょっと残念そうな様子。
私は、いやいや非常に創造性があってよいのではないか、と言いつつ彼らを慰めたのでした。
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本ブログの概要

起業、大学院での活動、在台日本人の生活等を通して色々な角度から見た台湾について、そして台湾から見た日本について、皆さんとお話していきたいと思っています。