台湾の個人所得税申告は、日本の確定申告にあたるもので、これは台湾人でも外国人でも必ず行わなければなりません。
個人所得税の申告のために最低限準備しなければならないものは、
1. 台湾で勤務している会社の源泉徴収票(扣繳憑單)
2. 日本で給与が発生している場合は、日本での所属会社の給与証明書
3. 台湾の銀行が発行した源泉徴収票
4. 在台日数の計算書とパスポート全本のコピー
の4つになります。更に扶養家族がいる場合には
5. 扶養家族の戸籍謄本または住民票、そして送金証明
6. 子供(20歳以上)の在学証明書
7. 60歳以下の扶養家族の無収入証明書
も必要です。
ここまでの1-7の項目でのみ申告を行うのが、『標準申告』です。
もう一つの方法は、
A. 台湾での寄付金
B. 台湾、日本での保険料
C. 台湾、日本での医療費
D. (賃貸の場合)台湾での家賃、(所有する場合)住宅ローンの利息
これらのそれぞれの費用を控除する形で申告します。
これを『列挙控除申告』と呼んでいます。
『列挙控除申告』の場合には、1-7に加えて、
8. 台湾での寄付金証明書
9. 台湾、日本での保険料証明書
10. 台湾、日本での医療費証明(病院のレシート)
11. (賃貸の場合)台湾での賃貸の契約書、送金証明
が必要になります。
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さて私事で恐縮ですが、本日会計士さんと会い、この税申告について最終確認を完了しました。
前の会社では経理の人に任せていたのですが、今回は自分で準備しなければならないため、かなり苦労しました。
しかし、自分でやったために非常に勉強になりました。
そこで今回学んだこと(Lesson Learned)を、備忘を兼ねてまとめてみます!
a. 標準申告の場合、一番面倒なのは日本の給与証明の準備だと思います。
なぜなら、この給与証明書には公認会計士または税務署の捺印が必須で、更に公認会計士の場合は、会計士の登録証明書(正本)も付記する必要があるからです。
今回私のために、日本本社のYさんが小さな子供を抱えながら、色々調べてくれました。
(Yさん、本当に感謝感激です!)
調査の結果、税理士事務所に問い合わせたところこの処理は不可で、税務署ではコストも低く、1週間前後で捺印してくれることが分かりました。
ですので税務署を怖がらず(?!)、自分で給与証明書を作成して、税務署に捺印してもらうのがよいでしょう。
b. 標準申告か列挙控除申告かの判断ですについて、どうすればよいでしょうか。
私の場合、今回で5回目の申告ですが、今まではずっと標準申告でした。
会計士さんと話をして分かったのは、税標準申告よりも列挙控除申告が当然有利なわけですが、列挙控除申告のためには一定の条件があります。
それは、上述AからDの合計金額が一定の金額を超えていることです。
例えば扶養家族がない場合は、76,000元以上でなければなりません。
私自身の場合、実を言うと私も会計士さんもずっと『標準申告』しかできないと思っていました。
先週会計士の方とお喋りしている時に、ふと私が昨年の台湾の台風水害で退職金の3分の1を寄付したことに触れたところ、
「カブ先生、それだったら『列挙控除申告』が有利ですよ!」
と会計士さんからアドバイスがあり、土壇場で標準から列挙控除に変更したのでした。。。
今後は列挙申告を念頭に、AからDの項目が条件を超えるように考えながら生活をした方がよいですね。
c. 会計士さんによると、一つの不動産について、大屋さんか、居住者のどちらかしか税務申告ができないそうです。
自分が家賃として控除の対象として申告するのか、大屋さんが住宅ローンの利子を申告するのか、契約時にはっきりさせておく必要があります。
私の不動産仲介の少々天然ボケのお姉さんは、昨年の契約時にこれを確認するのを見事に忘れていらっしゃいました。。。
曰く、日本人は会社契約の人が多いので、忘れちゃいました、とのことでした。。。
そこで契約には書かれていないので、今回不動産のお姉さんと大家のおばちゃんと交渉して、私の方で申告することで同意をしました。
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