2010年3月10日水曜日

神保町の北陸人

今東京で出張に来ています。仕事の合間に神田神保町へ本を探しに行った際、書店街にある天ぷら屋さんに立ち寄りました。

偶然ですが、そのお店は富山ご出身の方が三代続けてやっていらっしゃるお店で、私の横に座っていたお客さんは、東京富山県人会の重鎮の方でした。

このお客さんは今年78才で、15才の時に富山県魚津市から上京、東京は神保町でいくつかの飲食店を経営されているとのことでした。

この同郷の大先輩は、安田善次郎さん、浅野総一郎さんの話をされては、「現代日本資本主義の礎を築いた実業家の内二人は富山県人だった。」

コマツの河合さんやYKKの吉田さんの話をされては、「コマツやYKKの方が、自動車産業よりずっと早く海外進出し、グローバル経営を確立した。大したもんだ。」

建設会社の話をされては、「大手建設の半分近くを北陸人が設立し、日本のインフラ構築に貢献した。」

(注:熊谷は福井、大成は新潟、清水は富山)

瀬島龍三さん、大谷米次郎さんの話になって、うちの家は彼らと同じ小矢部市出身ですと言えば、そうかそうかと目を細め、開業のお祝いにホテルニューオータニへ仲間と行かれた時の思い出話をされます。

そして、これらの郷土出身者賞賛の話はまだまだ続き、いささかオーバーとも思われたのですが、合間に繰り返し仰っしゃられます。

「今の日本人は他人への尊敬の念を忘れ、皆拝金主義になってしまった。これがすべての問題の根源だ。こんなことで日本はこれから一体どうなるんだ。」

今日の日本では恐らく、「郷土愛」と言えば田舎ものだと蔑まれ、「愛国」といえば右だと斜め目線で見られるのがオチかもしれません。

しかし、こんなにも熱く、かつ強烈な郷土や国を思う心にこれまで触れたことのない私の胸は熱くなりました。

同郷の大先輩に感謝しつつ、ちょっとオーバーでもいい、この心を必ず台湾へ持ち帰り、そしてずっと抱き続けて続けていきたいと思いながら神保町を後にしました。

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2 件のコメント:

  1. 東京は便利で住みやすいですが、東京に集中し巨大化したことにより、精神的文化的な日本がどんどん薄まってしまったような気がします。日本が最後に護るべきものは、東京にはもう残っていなくて、地方にのみ微かながら伝承されているような気がします。

    アメリカ合衆国日本自治区でなく、アメリカ合衆国東京自治区、または、中華人民共和国東京自治区になって、東京以外の地方は日本として残る方向で進んでいくことになったりして、、。

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  2. 地方に微かに残っている日本が伝承して行くべきものは、大切にしていかなければならないことに同感です。

    郷土愛や、愛国または憂国の精神に地域差があるとすれば、アメリカ合衆国東京準州または中華人民共和国東京大和民族自治区のようなものが本当にできてしまうかもしれませんね。。。

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本ブログの概要

起業、大学院での活動、在台日本人の生活等を通して色々な角度から見た台湾について、そして台湾から見た日本について、皆さんとお話していきたいと思っています。